家族が成長し、子どもが一人で留守番をするようになったり、別居する家族ができたりすると、スペアキーを渡す機会も増えてきます。家族だからと安心して無造作に渡してしまうと、思わぬトラブルの原因になることも。家族間であっても、鍵の受け渡しには、いくつかの注意点と守るべきルールが存在します。まず、子どもに初めて鍵を持たせる際には、その重要性と責任をきちんと教えることが不可欠です。「これはおうちを守る大切なものだよ」「絶対に友達に貸したり、見せたりしないこと」「もしなくしたら、すぐに正直に言うこと」などを、子どもが理解できる言葉で、真剣に伝えましょう。そして、ランドセルの外側など、他人から見える場所にぶら下げるのは絶対に避けるべきです。紛失や盗難のリスクを高めるだけでなく、「この子はこの家の鍵を持っている」と周囲に知らせているようなものです。ランドセルの内ポケットや、首から下げて服の中に入れるなど、外から見えない場所に保管させましょう。リール付きのキーホルダーを使えば、紛失のリスクをさらに減らすことができます。別居している親や兄弟、あるいは頻繁に出入りする親戚などにスペアキーを渡す場合も、ルールを決めておくことが大切です。誰が、どの鍵を何本持っているのかを、世帯主がきちんと把握しておく必要があります。可能であれば、「鍵の管理台帳」のような簡単なリストを作成し、「誰に」「いつ」「どの鍵を」渡したかを記録しておくと、管理が明確になります。そして、最も重要なのが、渡した相手がその鍵を紛失してしまった場合の対処法を、事前に話し合っておくことです。紛失した場合は速やかに報告してもらうこと、そして、防犯のためにシリンダー交換が必要になる可能性があり、その費用負担についても事前に合意しておくことが、後のトラブルを防ぎます。スペアキーは、家族の利便性を高める便利なツールですが、同時に家の安全を左右する重要なアイテムです。家族だからこそ、なあなあにせず、セキュリティ意識を共有する。その姿勢が、家族全員の安全な暮らしを守ることに繋がります。